竜馬達の夕食は、私達の外出が無い限り、
大抵午後6時半頃に決めている。
その後、私達人間の夕食の時間になる。
すると、さっき食べたばかりなのに、ギャオンはおこぼれを貰おうと、
私達の夕食が終わるまで足元にぴったりと貼り付いている。
その微動だにしない様子は、まるで上野の忠犬ハチ公やバチカンの衛兵のよう。
そして、下から見上げるその健気な眼差しについつい根負けして、
後ろにある彼用の器にひとかけら、彼の好きそうなおかずを入れてしまう。
そして、ラッキーなおこぼれを食べた後、又すぐにさっきと同じ体勢に戻る。
その哀れみを誘うギャオンの眼差しは、きっと野良時代に培われたものだと思うが、
いつも宛がい口で食糧を得ていた竜馬には、彼ほどの演技力は無い。
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この日、残業して帰宅した夫は一人で夕食を取った。
TV番組に集中していたようで、
いつものギャオンの演技力を持ってしても、おこぼれには与れなかった。
この後、つまらなそうに自分のベッドに渋々戻っていった。
「まぁ、しゃーないわなー。こんな日もあるわなー。」ってな調子で。
ギャオンが我が家に来た当初は
今よりももっと食に対して強欲だった。
飢餓を経験した野良猫の悲しいサガである。
自分の分を食べ終えると、少し離れた竜馬のところに行って
横から食べようとしたり、家中のあらゆる所から食べ物を探し出して食べようとし、
こんなものまで食べるか?という位、発掘の名人でもあった。
画像のように、朝起きるとそこらじゅうにかつおの出しパックの中身が散乱していたり、
食べ残しの雛あられの袋が階段に落ちていたこともあった。
私達の食べ残しではなく、未開封だった袋を歯と爪で開けていた。
一方、竜馬の変化は、と言うと・・・。
ギャオンが来るまで、竜馬は夏の食欲の無い時などよくご飯を残していたが、
ギャオンに取られるようになってから、残さなくなった。
むしろ、ギャオンより口が卑しくなる日もあって、
流し台のゴミ入れポットの中を漁ったり、その変貌振りに驚くばかりだ。
そう言えば、竜馬は余りお水を飲まない猫だったが、
ギャオンがお水を飲んで空腹を満たすように(普通の猫はただお水を飲みたくなるだけだと思うが)、
竜馬もお腹が空いた様子を見せた後、同じ様にお水を飲むシーンに出くわす時がある。
お水を飲むことは体に良い事だと思うから、その事はギャオンに感謝するが、
多頭飼いすると行儀の悪い方に行動が似てくると聞いていたが、
この説は正しいと思う。